俳優の伊藤健太郎さんのバイクひき逃げ事件は不起訴になりました。
そのニュースを受けて、ネットでは「示談と不起訴」の話題がにぎやかです。
お金で不起訴が買えるのかを弁護士先生に聞いてみました。
俳優の伊藤健太郎さんが車を運転中にバイクをひき逃げした疑いで逮捕された事件で、東京地検はきょう伊藤さんを不起訴処分としました。
俳優の伊藤健太郎さんは2020年10月、東京・渋谷区の交差点で車を運転中にバイクと衝突し、乗っていた男女に重軽傷を負わせたまま立ち去った、ひき逃げの疑いで逮捕され、その後、釈放されています。
取材によりますと、伊藤さんと被害者の間で示談が成立していて、東京地検はきょう伊藤さんを不起訴処分としました。
伊藤さんは警視庁の調べに対し、「気が動転していた」などと容疑を認めていました。
引用;FNN
このニュースの「伊藤さんと被害者の間で示談」の部分に
・すごい額が動いてそう
・お金ですべてが解決する世の中
・いいねぇ。お金があったら示談で不起訴に出来るんだ。お金がない一般人は起訴されるのにね!
・お金でもみ消し
・示談の何が悪いの?
など。様々意見がぶつかりあっています。
3月25日12時現在でのコメントランキングが1位。
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示談と不起訴の正しい解釈を調査しました。
【質問】被害者と示談をすることができれば,起訴されずにすむのか?
親告罪の場合
→不起訴が可能
親告罪以外の場合
→必ず、不起訴になる訳ではない。
※ただし、示談の成立が不起訴に有利な事情になる
ここで、親告罪とは
親告罪とは、告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪
例えば、
・事実が公になると、被害者に不利益が生じるおそれのある犯罪(名誉棄損、未成年者略取、侮辱罪、秘密漏示罪)
・罪責が比較的軽微であり、または当事者相互での解決を計るべき犯罪(過失傷害罪、器物損壊罪)
今回の伊藤健太郎さんはバイクひき逃げなので親告罪でないので、お金を払えば必ず、不起訴になる訳ではないです。
ただ、被害者との間に示談が成立しています。
当然、東京地検も
・示談成立の事実
・伊藤健太郎さんの反省の弁
を組んで、不起訴にしたと考えられます。
ですから
示談成立が不起訴に有利に働いた。
→→お金(示談)の力で結果的に、不起訴を買うことに成功
では、最後に示談金はどれくらいだったのでしょうか?
ニュースの報道では、いくら払ったのかは公開されていません。
一般的に、ひき逃げの場合、示談金は割高になります。
今回の被害者女性は骨折による重症です。
・怪我の具合(通院、入院日数、治療費用など)
・休業した日数
・後遺症
示談が成立するには治療が完治(完治でなくても回復の目安)することが必要です。
昨年10月に起こした事故で、既に示談が成立しているので、後遺症はないと思われます。
後遺症があれば、何千万円と慰謝料が跳ね上がります。
刑事事件の弁護士カタログの記事によると
5万円~44万円の事例がのっています。
一般のひき逃げの例(骨折)などから40万円~50万円
芸能人で早期復帰を目指す観点から、通常以上の示談金を提示したのではないでしょうか?
事務所も謝罪文でアピールしていますね。
ただ、伊藤健太郎さんは
・初犯でなく2度目
・芸能人という著名人
こういったことから、おそらく、事務所たてかえて、100万円~200万円と予測されます。
この不起訴に対して、賛否両論のようです。
今回は、この事件で死者はでていません。
ですが、交通事故の遺族の方からすると、悪質な引き逃げを起こしたわけで、複雑な心境ではないでしょうか?
芸能界は処分が緩い気がしますが、皆さんはどうかんじるでしょうか?