NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」が12月17日の50話「石を継ぐ者」で最終回を迎えた。
柴咲コウが演じる主人公は、井伊家にただひとり残された姫が、「直虎」と勇ましい名を名乗って戦国時代に男の名で乱世に立ち向かう“おんな城主”、井伊直虎。
物語は、武将・井伊直政の出世を支えていく一代記。
主人公が「女性」で「無名」、さらに史実があまり残っていないと異例尽くめのこのドラマ。
脚本家森下佳子氏の異例のダジャレサブタイトルを探る。
NHK大河ドラマは毎週日曜夜8時から放送され、50話放送された。
各回にタイトルがついているが、ここに脚本家、森下佳子氏の遊び心が面白いですね。
お堅いNHKのイメージとはかけ離れてませんか?
第3回「おとわ危機一髪」は映画『007危機一発』(1964年)。
第13回「城主はつらいよ」は映画『男はつらいよ』
第16回「綿毛の案」は『赤毛のアン』
NHKの大河ドラマの視聴者は年配の方も多いためか、初めの方は古い映画のタイトルにかけているのが多いですよね。
回を重ねると
第21回「ぬしの名は」は『君の名は。』(2016年)
第41回「この玄関の片隅で」は『この世界の片隅に』(2016年)
第48回「信長、浜松来たいってよ」は映画『桐島、部活やめるってよ』(2012年)
若い視聴者も意識してか、ドラマのタイトルとかぶせ、視聴者の心を掴んでいたのでは。
森下氏は、「世界の中心で、愛をさけぶ」(TBS)、「JIN-仁-」(TBS)、連続テレビ小説「ごちそうさん」(NHK)など数々のヒットドラマを生み出してきたキャリアをもつだけにやることがお見事!
特に、森下氏の一番のお気に入りは、
第33回「嫌われ政次の一生」は映画『嫌われ松子の一生』(2006年)
これは面白すぎます。
話がダジャレサブタイトルからそれるが、第33回「嫌われ政次の一生」がでてくると、伝説の内容を紹介しないわけにはいきませんよね。
第33回「嫌われ政次の一生」では、1話まるごと、人気の高橋一生演じる井伊家の家老・小野政次の最期を描く異例の展開。
そのことで、SNS上では「神回」と大反響を呼んびましたね。
さらに、その反響のあまり、政次の追悼CDアルバム『鶴のうた』(音楽:菅野よう子)が発売されました。
なんと、オリコンデイリーアルバムランキングでは1位を獲得するという驚愕の事実が誕生。
ドラマの面白さはいろんなことで決まりますよね。
主役を演じる俳優の演技力、脇を固める俳優の個性や力など。
さらに、どのようにキャスティングし、演じさせていくかのカギを握る監督の技量。
今回の直虎は、脚本家の力はかなり大きいように感じるのは私だけでしょうか?
ダジャレサブタイトルも話題を呼んだが、森下氏のドラマの展開などがうまく、視聴者をうまく引き込んだのでは?
今後も、面白い大河ドラマを提供してほしいですね。