25年目を迎えたJリーグのYBCルヴァン杯は4日、埼玉スタジアムで決勝戦が行われた。この決勝戦で新記録がいくつか誕生し、サポータは興奮のるつぼに。
一体、何が起きたか、探ってみよう。
2009年以来8年ぶり4度目の決勝進出で今年こそタイトルを手にしたい川崎F。
準決勝でG大阪との大阪ダービーをアディショナルタイムの劇的ゴールで制して初めて決勝に進んだC大阪。
どちらが勝ってもクラブ初タイトルとなる中、C大阪が日本代表FW杉本健勇(24)の決勝史上最速となる電光石火の先制点。
さらにロスタイム突入後の後半47分にMFソウザがダメ押しゴールを奪い、2―0で勝利を収め、悲願の初優勝を果たした。
C大阪は試合開始直後の47秒に杉本が先制弾を決めた。
相手DFエドゥアルドが処理をミスしたボールに鋭く反応し、ペナルティーエリア内でのGKとの1対1を右足で冷静に決めた。
1992年にナビスコ杯として始まったJリーグのカップ戦は今回で25回目。
決勝での最速ゴールは1999年に鹿島と対戦した柏のMF大野敏隆が前半5分に決めた先制ゴールだったが、杉本はそれを18年ぶりに塗り替えた。
1分以内にゴールを決めるなど滅多にないことで、今後、この記録はいつ塗り替えられるのだろうか?
今年の決勝戦はどちらが勝っても、初優勝ということで、両チームのサポータの関心は高まるばかり。
今年の決勝のチケットは10月22日に販売が開始されたが、それを更新する勢いだというのだ。
最多入場者数の更新が期待される中、天候にも恵まれ、53452人の観客が詰めかけた。
過去のルヴァン杯(ナビスコ杯含む)の最多入場者数は2002年決勝の鹿島対浦和(国立)で記録した56064人。
残念ながら、最多入場者数の新記録はならなかった。
熱い試合であったが、ネット上でのサポータの声を拾うと、
勝ったC大阪のサポータは「決めるべき試合できっちり決める杉本はさすが。」
「とにかく、初めてのタイトルでいいお酒が飲める。」など満足いく声が多い。
敗れた川崎Fのサポータは「いつになったらシルバー(銀メダルで2位ということ)を脱却できるのか。」
「いい加減に変わらないと優勝できない。」など厳しい声が多い。
Jリーグの国内主要タイトル3つにおいて、リーグ戦3回、天皇杯1回、Jリーグ杯4回と優勝を逃がすこと8回目である。
近い将来、優勝し、クラブ、サポータが共に喜べる日がくることを祈るばかりである。