エアドロップ痴漢が話題になっていますが、何のことでしょうか?
エアドロップの機能の説明から、なぜ、いきなり自分のスマホにわいせつ画像が侵入してくるのかの理由を調査しました。
実例や対策も報告します。
米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などに搭載され、近距離の端末間で画像を送受信できるデータ通信機能「AirDrop(エアドロップ)」を悪用し、電車内などで居合わせた女性のスマホにわいせつ画像を表示させる悪質行為が相次いでいる。
引用;産経新聞
エアドロップを使用している方はご存知ですが、そうでない方にために、もう少し説明を加えることにします。
では、まず、エアドロップとは
AirDropは、iPhoneのOSがiOS 7.0にアップデートされた2013年から標準搭載されたファイル共有機能。
AirDropを使えば、メールやSNSなどを使わなくても写真や動画の送信が可能。
出典;Time&Space
このファイル共有機能の便利さをこの悪用して、見ず知らずの人に不適切な画像を送り、世間を騒がせているのが、エアドロップ痴漢です。
少し疑問に思う方もいるのではないでしょうか?
どうして、他人から不愉快な、不適切な画像が送られるのでしょうか?
エアドロップは半径9メートル以内にあるアップル製の端末でデータをやり取りできるシステム。
メールアドレスを登録していなくても、画像を共有できるように作られています。
スマホにエアドロップのアプリを入れている人で「すべての人」からの受信をONにしていれば、そのスマホの近くにいる人にデバイス名が表示される仕組みになっています。
仲間どうしで写真を撮ったとき、いちいち、LINEやメールで送信しなくても手軽の共有できるのです。
正しく使えば、便利な機能ですが、これを悪用する連中がいるのです。
電車の中などで、エアドロップを使い、表示されたデバイス名の中から女性を選び、ワイセツな画像を送る手口です。
やっかいなのはプレビュー画像で必ず目に触れてしまう仕組みになっているのです。
例え見知らぬ人から不審な画像や動画が送られてきたとしても、受け取るかどうかは、受信者側が選ぶことができる。しかし、送信された時点でスマホ上には、プレビュー画像が表示されてしまい、必ず目に触れてしまう仕組みになっている。
では、被害の実例をみてみましょう。
まず、芸能人の女優の河上英里子さん(20)の被害には仰天です。
出典;Twitter
びっくりですよね。
芸能人での被害、加害者になってしまった実例が他にもあります。
〇俳優の加藤諒さん(28)
「そこに写ってた写真は・・・新幹線で携帯電話をいじっている僕の後ろ姿だったのです。 (省略)ストーカー???笑」
引用;ニコニコニュース
驚きの加害者は百瀬さんです。
〇アイドルグループ「仮面女子」の百瀬ひとみさん
ツイッターで「私電車で間違えて自撮りを知らん人にairdropしちゃって、普通に受け入れられて死ぬほど恥ずかしかったのを思い出した」としている。
引用;ニコニコニュース
では、一般の方での実例をあげてみましょう。
〇32歳女性:東京メトロ半蔵門線渋谷駅
9月上旬、東京メトロ半蔵門線渋谷駅。満員電車に乗りこんだ派遣社員の女性(32)=東京都世田谷区=のスマホ画面にエアドロップの通知とともに、男性の下半身の写真が表示された。「なにこれ…気持ち悪い」
女性は画面上の「辞退」をクリックして受信を拒否したが、また同じ画像が送られてきた。「辞退」を繰り返すこと3回。執拗に画像を送りつけてくる相手を探そうと周囲を見渡したが、車内はスマホを操作している人ばかりで、送り主は分からない。「何食わぬ顔をして同じ車両に乗っていたのだと思うと、本当に腹が立つ」と女性は憤りをあらわにする。
引用;産経新聞
〇フリーライターのニシブマリエさん:東急東横線中目黒駅
駅の改札からホームに向かう構内で、ニシブさんが使用しているiPhoneに通知が送られてきた。「この画像を受け取りますか?」と書かれた通知とともに自分のスマホに表示されたのは、男性器の写真だった。
「気持ち悪い!」。もちろん、ニシブさんはすぐさま受け取りを拒否し、「辞退」をタップしたが、その後も2度、同じ画像が続けて送られてきたのだという。
帰宅ラッシュの時間帯。駅構内には大勢の人がいた。送ってきた犯人がどこにいるのか、全くわからない。
さらに、逮捕の事例もあります。
〇JRの電車内で2018年5月会社員男性逮捕
山内容疑者は通勤中、正面でiPhone(アイフォーン)を持った女性に気付いて嫌がらせをしたとみられる。不審に思った被害女性が、同容疑者を撮影した写真などから浮上した。
逮捕容疑は5月5日、JR山陽線の姫路-神戸間の電車内で、アイフォーンのデータ共有機能を利用してわいせつな画像1枚を、面識のない女性に送信した疑い。引用;サンスポ
車内で向かいに座る女性に対して局部の画像を送り、兵庫県迷惑防止条例違反の容疑
〇南海電鉄内で2018年8月会社員男性逮捕
車内で、わいせつな画像を送ったとする大阪府迷惑防止条例違反容疑
このように逮捕の例もありますが、実際に犯人の特定は可能なのでしょうか?
上記のような逮捕例はごく稀のようです。
混雑した場所での犯行や、離れた場所から送信されたときには、犯人を特定することが非常に困難です。
AirDropによるデータ共有は、携帯電話などの通信会社のシステムを経由しておらず、端末同士だけのやり取りで行われている。
こういったことも犯人特定を難しくしています。
通話記録に着目する手段もないわけではないですが、Apple社が警察の捜査要請に応じて情報を開示することにあまり、期待できないでしょう。
では、自衛の手段はあるのでしょうか?
基本的に2つあります。
〇エアドロップの受信を連絡先のみか受信しないに切り替えること。
受信しないにした場合は、使うときに、全ての人に切り替えればいいでしょう。
ただ、使い終えれば、受信しないに戻す必要があります。
忘れるかもしれないので、連絡先のみがお勧めです。
〇登録名を変更する
エアドロップ痴漢の犯人は女性にわいせつな画像を送ります。
本名で登録せずに、女性とわからないようにするのです。
初期設定時、iPhoneの名前はあなたがAppleアカウントの設定などで登録した名前を使用して「〇〇(本人の名前)のiPhone」となる。AirDrop使用時に、共有可能な相手としてこれが表示されるため、そこから名前と、名前から性別までわかってしまう可能性がある。iPhoneの名称は、個人を特定されないものに変更するといいだろう。
引用;Time&Space
電車の中でエアドロップ痴漢をされたら、自分が変な画像をみているようで、とても恥ずかしいですよね。
そもそも、自分のスマホに勝手に画像を送りつけるなんて、勝手に自分の家に土足で入ってくるようなもののように感じます。
本当にやめてもらいたですね。