防災ヘリはるなが群馬県の山中に墜落!
搭乗者は誰かを調べました。
また、どの飛行ルートを取ろうとしていたのかを、地図で詳しく調べました。
その地図を掲載しています。
そして、気になる事故原因に面白い仮説を発見。
雲の中に入って視界不良になった可能性があります。
9人を乗せた群馬県の防災ヘリコプターが、10日午前、群馬・中之条町の山中に墜落した。
これまでに8人が見つかり、このうち2人の死亡が確認された。10日午前10時ごろ、群馬県防災航空隊などの9人を乗せて草津白根山付近を飛行していた、群馬県の防災ヘリコプター「はるな」が連絡を絶った。
群馬県警などが捜索したところ、中之条町のガラン沢地区の山中で、ヘリの残骸を発見、近くで8人が見つかった。
出典;FNN
今回の飛行の目的は
防災ヘリコプター「はるな」は11日、開通が予定されている「ぐんま県境稜線トレイル」の視察のため、このルートに沿うように上空を飛行する計画でした。
引用;NHK NEWS WEB
この計画のため、次のルートで飛ぶ予定でした。
午前9時15分に前橋市にある群馬ヘリポートを離陸したあと、長野県との県境にある鳥居峠の上空をとおり、その後、山の尾根に沿うように北上して横手山から大高山、白砂山を通過し、稲包山で折り返して、同じルート戻る予定でした。
引用;NHK NEWS WEB
飛行ルートは星印からスタートし矢印の順に進みます。
出典;google map
拡大した地図で〇印左から、大高山、白砂山、稲包山です。
出典;google map
途中で囲まれた群馬県中之条町で墜落したようです。
墜落現場の地図は
なお、交信が途絶えたのは午前10時1分頃、白根山付近です。
では、搭乗していたのは誰なのでしょうか?
防災ヘリには、県の防災航空隊2人と東邦航空の社員2人、と吾妻消防隊員の5人合わせて9人が乗っていました。
そのうち、2名が病院に運ばれましたが死亡。あと、6人の容態は不明。1人は行方不明で、8月9日の探索では発見されていません。
県の消防保安課によると、ヘリに乗っていた9名が判明。(9日14時一部加筆)
〇隊長の小澤 訓さん(44)
小沢さんの画像です。
出典;FNN
〇隊員の岡 朗大さん(38)
出典;NNN
〇操縦士の天海紀幸さん(57)
出典;FNN
〇整備士の澤口 進さん(60)
出典;NNN
〇吾妻広域消防本部の田村 研さん(47)、水出陽介さん(42)、塩原英俊さん(42)
出典;FNN
黒岩博さん(42)、蜂須賀雅也さん(43)
墜落した機体の画像です。
出典;FNN
全長は17.1メートル、胴体の幅は2.8メートル、ローターの長さは14メートルで、定員は15人のようです。
機体は1997年度導入で、2020年度に更新する予定。
今年4月にエンジンの燃焼室内で空気が逆流する現象が起き、6月まで修理した。
修理後は離陸前点検をした上で飛行していたそうです。
エンジンのトラブルが再び起こったのでしょうか?
また、機長の天海紀幸さん(57)は飛行時間5000時間を超えるベテランだそうです。
人為的なミスなのでしょうか?
このはるなで、昨年度は、登山客の救助や重い病気の患者の搬送、それに消火活動などで合わせて403回飛行した、大いに貢献したようで残念です。
1つの興味深い仮説を発見しました。
群馬県の防災ヘリコプターが墜落した事故について、国の運輸安全委員会の調査官も務めた専門家は、現場の映像などから雲の中に入り周囲の状況がわからないまま山の斜面に激突した可能性があると指摘しています。
引用;NHK NEWS WEB
夏の時期は湿気の関係で雲ができる位置が低いです。
雲の底を雲底といいますが、夏の時期は雲底高度が1000mより低いことがよくあります。
冬の時期で雲底高度は1500mぐらいあることがあります。
ひょっとしたら、雲に視界を遮られた可能性も否定できませんね。
1万m上空を飛んでいるときは、雲の中に入っても、特に問題はありません。
今回のように、近くに山があるような場所ではとても危険です。
何か、この可能性が高い気がします。
ただ、事故原因が現時点でははっきりしていません。
あくまで推測です。
事故調査委員会を立ち上げ、事故原因を調べるようです。
〇追記:8月11日 行方不明者を発見
県は11日午前、まだ見つかっていなかった最後の搭乗者1人を墜落した機体付近で発見したと発表した。容体は不明。また、現場に残っていた搭乗者7人のうち2人を搬送し、死亡を確認したことも明らかにした。これで計4人の死亡を確認したが、5人の容体が不明。
引用;産経デジタル
〇追記:8月11日13:00 9名全員の死亡を確認
地域のため、国のために活躍された9名の方が亡くなったようです。
ご冥福をお祈り申し上げます。
〇追記:8月11日13:40 ヘリの墜落事故に関して結構多いようです。
半年ほど前の記事ですが、よくわかります。
〇追記:8月11日15:00 東邦航空の整備に問題はなかったか?
墜落した群馬県の防災ヘリの運航を委託されていた東邦航空(東京都江東区)は、昨年11月に同県上野村で同社ヘリが墜落し、乗員4人全員が死亡する事故を起こしています。
国土交通省が今年2月、機体修理の際に部品の一部を交換しないなど多数の整備規定違反が確認されたとして、航空法に基づき事業改善命令を出していた。
引用;毎日新聞
これに対して同社の土井正志総務部長は
この命令に基づき、整備体制を見直して機体の一斉点検を実施。今回墜落したヘリについても毎年耐空検査を行っていた。今年4月にエンジン不調のために修理し、運航を再開した6月中旬以降、トラブルはなかったという。
出典;毎日新聞
整備不良なのか、それとも雲中飛行なのか。
事故調査委員会の発表を待ってみましょう。
〇追記:8月11日20:00副署長が悲しみのコメント
吾妻広域消防本部・黒岩賢一副署長「みんな仕事を一緒にしました。これからの吾妻消防を背負って立つような人間でした。数多くの消防職員を育てた仲間を亡くして、悲しい思いでいっぱいです」
出典;NNN
〇追記:8月12日8:30 墜落に新しい仮説
雲中飛行を避けようとして木に接触した可能性を示唆。
11日に現地入りした運輸安全委員会の調査官は、「墜落直前、雲を避けようとしていた可能性も考えられる」と話した。
群馬・中之条町の現場の斜面には、機体が接触するなどして切断された木が見つかったほか、およそ60メートルにわたって、メインローターなど機体が散在していたという。
引用;FNN
〇追記:8月12日23:30 墜落前の動きが判明
墜落の約2分前に機体は急旋回し、その後、斜面に激突したとことがGPSの解析で分かりました。また、その急旋回した際の機体の高度は、現場の横手山の標高よりも低い、2100メートルから2200メートルの間であることもわかりました。
〇追記:8月13日20:30救命無線機、作動せず
機体に取り付けられていた、緊急時に位置情報を知らせる救命無線機が作動していなかった可能性があることがわかった。
「はるな」からの救難信号を県や国土交通省は受信していなかったため、実際に救出活動が始まったのは、事故から約3時間後だったという。
引用;NNN
〇追記:8月16日23:10 群馬県、事実と異なる報告書
県が実際とは異なる飛行計画を国に提出していたことを明らかになりました。
さらに驚きは、ヘリが戻っていないのに「到着した」と事実と異なる報告も。
国交省などによると、ヘリは10日朝に前橋市のヘリポートを離陸し、同県長野原町の西吾妻福祉病院にいったん着陸して消防本部の5人を乗せて再度離陸。登山道を視察し、再び同病院に立ち寄ってヘリポートに戻る予定だった。しかし、事前に国に出した飛行計画には病院を経由する予定を記していなかった。
引用;朝日新聞デジタル
ヘリは着陸のたびに、国に報告する義務があるが、飛行計画が違えば、報告のタイミングがずれる。正しい報告をしていれば、着陸報告がない状態が30分続けば、国は捜索をスタートできる。ここで、時間のロスにつながったようだ。
〇8月24日11:50群馬県、運航委託見直し
群馬県防災ヘリコプター「はるな」の墜落事故を受け、県が防災ヘリの運航業務委託を抜本的に見直す方針であることが23日、分かった。15年以上にわたって東邦航空(東京)に委託しているが、2021年にも導入する後継機では委託先を新たに入札で決める方向で調整し、民間委託せずに「自主運航」に切り替えることも検討する。
引用;上毛新聞
〇追記12月9日21:30 群馬防災ヘリ墜落で追悼式 1200人が黙とう
防災ヘリコプター墜落事故の追悼式が9日、同県高崎市で開かれた。遺族や消防関係者ら約1200人が参加し、事故で死亡した9人のうち群馬県内の消防職員7人に対し黙とうをささげたり、献花したりした。
会場には7人の遺影が飾られ、遺族らが献花するとすすり泣く声が聞こえた。
出典;共同通信社
〇追記:1月23日21:20
報告書では、「県から運航を委託されていた会社が実際の飛行計画とは異なるルートを国交省に報告することが常態化していた」などと指摘。