12月16日に起きた札幌ガス爆発事故の原因はアパマンショップでのスプレー缶ガス抜きであることが明らかになってきました。
事故現場と状況やスプレー缶ガス抜きが危険な理由などを調査しました。
事件の概要
北海道札幌市内で16日夜、居酒屋などが燃え、42人がケガをした爆発事故で、居酒屋の隣の不動産仲介会社の従業員が「100本以上のスプレー缶を廃棄するため、ガス抜き作業をした後、爆発した」などと話していることがわかった。
爆発があったのは、札幌市豊平区平岸3条8丁目の居酒屋などがある繁華街の一角。現場には、居酒屋のほか、不動産仲介会社があったが、居酒屋は倒壊し、不動産仲介会社の建物は、跡形もない状態となっている。
引用;NNN
まずは、事故現場から報告ですが、当初、居酒屋から出火とありましたが、実は隣の不動産だったようです。
事故現場特定
札幌市豊平区平岸3条8丁目の繁華街の一角です。
ニュースの映像とgoogle mapのストリートビューで特定しました。
まず、信号機の横の番地から「平岸3-8」
出典;NNN
これを順にgoogle mapのストリートビューでみると
アパマンショップ平岸駅前店が爆発元のようです。
爆発のすごさを振り替えてみましょう。
更新情報
〇追記:12月24日8:20 在庫は240本以上
店長は在庫が160本と言っていましたが、爆発現場から回収した在庫を数えると、240本以上ありました。
出典;FNN
処分した中には、使用期限が近いスプレーもあったようです。
ここにも、うそがあったようです。
〇追記:12月24日8:30 閉め切って作業をした理由が判明
スプレー缶を噴射すると真っ白になります。
店長は、「白い煙が、火事と勘違いされると思い、閉め切っていた」と話している。
引用;FNN
そのことが、爆発を誘発するのに気づいてもらいたかったですね。
〇追記:12月24日8:50 スプレー缶未使用に詐欺罪適用の可能性大
佐藤大生社長は「スプレーの廃棄はサービスを実施していなかったことが一因」として、消臭・抗菌サービスを顧客と契約し、1万~2万円の料金を徴収しながら、実施していないケースがあったという。
引用;ニフティニュース
弁護士の中川亮先生によると、詐欺罪の成立を指摘されています。
「消臭・抗菌の作業を実施しないつもりで料金をもらっていたのなら、詐欺罪が成立し得ます。仮に、そんなつもりはなかったが、結果的に実施できなかった場合でも、不当利得なので、返金が必要です」
引用;ニフティニュース
これは、北海道だけの話かどうかわかりませんね。
爆発のすごさ
爆発元の不動産会社アパマンショップが跡形もありません。
爆発前の画像
出典;NNN
爆発後の画像
出典;NNN
さらに、道路の向い側のマンションの窓も割れたようです。
40m以上離れた場所でも爆風でガラスが割れています。
出典;NNN
では、爆発の原因は何だったのでしょうか?
爆発原因は?
捜査関係者への取材で、不動産仲介会社の従業員が「廃棄処分するため、100本以上のスプレー缶のガス抜き作業をした後、給湯器を使おうとして爆発した」などと説明していることが新たにわかった。
引用;NNN
不動産仲介会社の従業員がスプレー缶のガス抜きでガスが充満した場所で給湯器の点火で一気に爆発したようです。
スプレー缶のガス抜きは非常に危険なので、札幌市ではそのまま回収する段取りになっていたのですが、知らなかったのではないでしょうか?
平岸のガス爆発はアパマンが大量の缶に穴を開けてたのが原因らしいけど、札幌市は去年から穴開けずに回収に切り替えてるのに💧こういう事故のもとになるから穴開けず回収になったんだろうか。もっと周知できていれば…😢 pic.twitter.com/BHOIxj5Ns1
— チクチク (@chikuchikuchiic) 2018年12月17日
では、なぜ、スプレー缶のガス抜きが危険なのかを調査しました。
スプレー缶ガス抜きが危険な理由
スプレー缶(エアゾール缶)には可燃性ガスが含まれているからです。
スプレー缶の構造は、缶の中にLPG(液化石油ガス)などのガスとともに薬剤を詰め込んであり、ガスの圧力を利用して、薬剤を噴射する構造になっています。
現在、スプレー缶のほとんどはLPGが使われていますが、LPGガスはブタン・プロパンなどを主成分とした液化した可燃性のガスです。つまり、スプレー缶は、小さなプロパンガスボンベと言ったところでしょうか。
引用;横浜市消防局
制汗剤や殺虫剤等のエアゾール製品のスプレー缶やカセットこんろの燃料ボンベのスプレー缶は取り扱いを誤ると大変危険なのです。
火災の予防法は
・スプレー缶のほとんどは、LPGなどの可燃性ガス噴射剤として使われている製品が多いので、使用前に必ず製品に記載されている注意書きを確認する。
・スプレー缶を廃棄する場合は、必ず中身を使い切り、各区市町村が指定するごみの分別区分を守って捨てる。
・やむを得ず使い切らずに捨てる時には、火気のない通気性の良い屋外で残存ガスがなくなるまで噴射し廃棄する。
・カセットこんろの燃料ボンベは、正しく装着されていることを確かめてから使用する。
引用;横浜市消防局
ネットの反応
札幌のガス爆発でビル消し飛んだまじ?? pic.twitter.com/Fro4qcXjes
— Leon (@rrrRr0902x) 2018年12月16日
天津爆発映像を「ガス爆発の瞬間の一部始終」とSNS投稿 札幌の爆発に便乗したデマ拡散|BIGLOBEニュース https://t.co/Pxy0PgYmhB pic.twitter.com/8ZFvolA5LB
— BIGLOBEニュース (@shunkannews) 2018年12月17日
昨夜、札幌市で発生したガス爆発事故について、一部報道によると現場でスプレー缶の穴あけ作業をしていたとのことです。名古屋市では平成28年10月からスプレー缶の穴あけは不要です。中身を使い切り資源用指定袋又は中身の見える袋に入れ、可燃ごみの収集日に出してください。https://t.co/HPbB1YSdwx
— 名古屋市消防局【公式】 (@NagoyaShobo) 2018年12月17日
札幌のガス爆発事故、このような報道を我が子の教育の機会に。
娘に制汗スプレーを見せ、表記されているLPガス、LPGとはプロパンガスであり、空気より重く、引火の可能性が非常に高く、万が一引火したら大惨事になる、と。— ゆうたま (@allegro_Daisy) 2018年12月17日
このすごい爆発で天津のデマ映像も拡散される事態です。
日頃よく使うスプレー缶の廃棄は自治体の注意の指示に従い安全に行いたいですね。
42名の方が怪我をされたようですが、1日も早い回復を祈るばかりです。