25日夜、サッカー・アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第2戦で、浦和が、88分にラファエルシルバが先制ゴールし、そのまま逃げ切り、この試合を1-0で勝利。
2戦合計2-1で10年ぶり2度目の優勝を果たした。
アジア制覇までの戦いぶりを振り返りながら、浦和の強さ、魅力を徹底的に検証する。
出典;ヤフースポーツ
敵地での第1戦を1-1で引き分け、しかもアウェイゴールを手にしている浦和。
第2戦は、勝ちか0-0の引き分けでも優勝が決まる。
第1戦の守りを固めた低いブロックとは戦術を変え、ハイプレスを敢行。
前半早々、MF長澤和輝がシュートチャンスをつかむが得点には至らず。
前半15分過ぎからはアル・ヒラルにボールを持たれる時間が続いたが、浦和はブロックの内側には入らせず、危険な形は作らせずにゲームを進めた。
激しくボールを奪い合う白熱した展開に。
危ない場面もあったが、前半はスコアレスで終了。
アウェイゴールを奪われているアル・ヒラルはどうしても1点が必要。
後半に入り、アル・ヒラルは積極的に攻めるが、浦和の堅い守備を破れない。
焦りが見えるアル・ヒラルはラフプレーも多くなり、後半34分、MFサレム・アルダウサリがこの試合2枚目のイエローカードを受けて退場処分。
浦和は数的優位にたつ。
そして、歓喜のときは同43分に。
ディフェンスのミスを突いたFWラファエル・シルバが抜け出すと、GKとの1対1で強烈なシュートを決めて1点を奪った。
5万7727人の大観衆の大歓声が爆発した瞬間である。
巧みに残り時間を使い、浦和が10年ぶりのアジア王者に輝いた。
Jリーグのチームがアジアの頂点に立つのは2008年のG大阪以来、3度目。
出典;産経ニュース
チームが勝つためには、得点が必要。
しかも、ここ一番というときに仕事をしてくれるFWは不可欠。
ラファエルシルバ(Rシルバ)の得点を振り返ってみよう。
グループステージで浦和は6試合4勝2敗、総得点18点。
Rシルバが5点取っている。
しかも、第4節の上海上港戦は1-0で貴重な決勝ゴール。
ラウンド16以降で浦和は8試合4勝2分け2敗、総得点14点。
Rシルバが4点をゲット。
Rシルバは、準々決勝の川崎F戦で2戦合計4-4に追いつく同点ゴール。
極めつけは準決勝第2戦で1-0での決勝ゴールから、決勝第2戦まで3戦連発。
準決勝第2戦以降の得点はすべてRシルバの得点。
いかに勝負強いか。頼れる男か。
敵地サウジアラビアで挙げたアウェイゴールに反発した、心のないアル・ヒラルのサポータからインスタグラムに差別的投稿(サルやバナナ、中指を立てる絵文字など)をされる被害も受けている。
決勝第1戦で怪我をし、第2戦の出場も危ぶまれる中、見事な決勝ゴール。
彼のコメントを紹介する。
「本当に言葉にならない喜びだ。
ファンは知らないと思うけど、ケガを抱えていて、一週間乗り越えるのが大変だったんだよ。
でも、みんなのおかげで頑張れたんだ。
今回のタイトルは、これから獲得するたくさんのタイトルの中の一つ。
みんなで一つになって戦えたことに感謝したい」
「(サポーターのために)100パーセントの気持ちでプレーできた。」
出典:サッカーキング
出典;インスタグラムサーチ
ACLのホーム7戦7勝。
ホームの強さが目立ち始めたのが、ラウンド16の済州戦。
アウェイで0-2で敗戦しているので、3-0で勝たなければならない状況で、3-0で見事な勝利。
また、準々決勝での川崎F戦でも、1-3で敗戦後、ホームで4-1で逆転勝利。
ホームでの圧倒的な強さを誇ったのも、サポータの後押しなしで語れないだろう。
浦和のサポータは、ここ一番の大切な試合には5万人近く集まり、熱い声援を送る。
25日夜も、サポータが試合前から決戦ムードを演出。
バックスタンドには浦和のエンブレムとACLのカップ。
さらに両サイドのスタンドに、10年前のアジア制覇した2007年の星と、優勝を目指す2017年の星がかたどられ、それをリボンで結ぶ形となった。
試合中は常に、サポータの大声援、大合唱が鳴り響き、アウェイチームにやりづらさ、
浦和に勇気を与えていることだろう。
12月6日にUAEで開幕するクラブワールドカップ(クラブW杯)に浦和はアジア代表で出場。
対戦予定をチェックすると、まずは、12月9日準々決勝。
相手は開催国代表アルジャジーラかオセアニア代表オークランド・シティの勝者と。
勝ちすすめば、13日クラブW杯準決勝でレアル・マドリードと対戦ができる。
昨年の鹿島アントラーズに負けない戦いぶりを期待したい。
ちなみに、本田圭佑の所属する北中米カリブ海代表のパチューカ(メキシコ)との対戦は
お互いに16日の決勝まで勝ち上がるか、16日の3位決定戦、12日の5位決定戦に互いに進出した場合に限られる。
今から、レアル・マドリード戦、パチューカ戦が楽しみですね。
Jリーグの強さを世界に届けてほしいです。