鹿児島の動物園で飼育員がホワイトタイガーに襲われて搬送先の病院で死亡しました。
事件の概要や動物園の詳細、さらにホワイトタイガーについて調査しました。
さらに、今回と同じような事件はどれくらいあったのでしょうか?
襲撃事件をリストアップするとともに、概要もお伝えします。
事件の概要
8日午後5時10分ごろ、鹿児島市平川町の鹿児島市平川動物公園の職員から「おりの中で職員がホワイトタイガーに襲われ、意識がない」と消防に通報があった。襲われた飼育員の古庄晃さん(40)=同市=が病院に搬送されたが死亡が確認された。一般客にけがはなかった。
県警などによると、8日午後5時の閉園後にホワイトタイガーの飼育室内で古庄さんが首から血を流して倒れていたのを別の職員が発見、通報した。消防の到着時にはホワイトタイガーも倒れていた。
引用;毎日新聞
被害者のプロフィール、顔画像
名前:古庄晃(ふるしょう あきら)
年齢:40歳
住所:鹿児島市
職業:動物飼育員
勤務先:平川動物公園
フェイスブックのアカウントの調査を行いましたが、本人の特定には至りませんでした。
検索結果をリンクしておきますので、気になる方はこちらまで。
なお、ニュースの報道で、顔画像は公開されていません。
もし、公開された場合、追記していく予定です。
〇追記:10月9日22:50
出典;JNN
40歳という年齢から考えると、奥さんや子どもがいるのではないでしょうか?
とても気の毒ですね。
お悔やみ申し上げます。
では、事故があった平川動物公園の場所の説明からご覧ください。
平川動物公園
google mapから画像と場所はこちらです。
さらに動物園の園内マップはこちらです。
出典;平川動物公園
矢印のところがホワイトタイガーの飼育されていた場所です。
では、ホワイトタイガーとは普通のトラとどう違うのでしょうか?
ホワイトタイガー
ホワイトタイガーとはトラが突然変異によって色素を失ったもの。
世界中で飼育されているホワイトタイガーの起源は、1951年にインドで捕獲された1頭のオスのベンガルトラで、アムールトラとの交配を経て人為的に白変を固定しています。
出典;平川動物公園
人為的に、白色になるようにしているわけで、珍しい種類の動物になりますね。
襲われた時の詳細を見てみましょう。
襲撃についての情報
公開されている情報が非常に少ないです。
公開され次第、追記していく予定です。
現在わかっている情報は
動物園の飼育室で男性職員(40)が首から血を流して倒れていたという。同動物園によると、園ではホワイトタイガー4頭を飼育しており、このうちの1頭が職員を襲ったとみられるという
引用;朝日新聞デジタル
襲われた時刻は不明で、襲われたのがわかったのは閉園後の5時以降です。
消防局によると、救急隊員が園に到着した時には展示用の飼育室のおりの中で古庄さんが倒れ、襲ったとみられるホワイトタイガー1頭も麻酔銃で眠らされている状態だったという。
引用;朝日新聞デジタル
更新情報
〇10月9日21:00 園長コメント
9日午前に記者会見した石堂昭憲園長は「基本事項がクリアできていれば、起こらない事故」と語った。
園のルールでは「同じ空間に人とトラが入らないようにする」ことにしており、通常の手順では「展示用のおりからトラを寝室に移動させ、おりと寝室の間の扉を施錠してから、おりの掃除に入る」という。
「何らかの原因で古庄さんがトラと鉢合わせてしまった。原因については推測になってしまう」と話した。
引用;朝日新聞デジタル
〇10月9日21:00 遺族から「殺傷処分しないで平川で飼育して」
古庄さんの遺族から「(リクを)平川で飼育してください」と言われたことを明らかにし、殺処分せずに飼育を続ける考えを示した。
引用;朝日新聞デジタル
〇10月9日22:30古庄さんの人柄と経歴
古庄さんは福岡県行橋市出身。
経歴ですが、
05年~15年 阿蘇市の動物園「阿蘇カドリー・ドミニオン」でクマの飼育担当。
16年4月 平川動物公園に転職
「阿蘇カドリー・ドミニオン」で一緒に働いた職員は
「クマのことで分からないことがあったら古庄さんに聞けと言われるぐらい頼りにされ、動物好きな方だった。こういったことになり言葉がない」と話した。
引用;西日本新聞
また、平川動物公園の職員によると
「大きく明るい声で子どもたちに動物の説明をするなど、仕事熱心で信頼できる職員だった」という。
引用;西日本新聞
〇追記10月10日12:00 トラと鉢合わせあり得ない構造なのに?
9日に記者会見した石堂昭憲園長は「原因がわからない」と語ったのは、構造上、トラと鉢合わせはあり得ないからのようです。
園によると、トラ舎は、飼育員とトラが同じ空間に入らないよう2階建ての構造になっており、トラは高さ約1・5メートルの空間を移動して、寝室と展示用のおりを行き来する。飼育員は2階から手動で扉を開け閉めし、トラが移動できるようにする。観察用の窓からトラの動きを確認できるという。石堂園長は「飼育員とトラが鉢合わせることはあり得ない。原因が全然わからない」と話した。
出典;朝日新聞デジタル
〇10月27日13:40 ホワイトタイガーの展示を再開
27日から、ホワイトタイガーを含む猛獣の展示を再開することがわかりました。
出典;JNN
利用者から「リクを殺さないで」などの手紙や電話が数多くあり、遺族からの「飼い続けて」という意向も考慮し決めたという。
26日に会見した石堂昭憲園長によると、園では事故後、専門家を招いて安全対策の研修会を開き、飼育管理マニュアルを改訂した。ホワイトタイガーを含むライオンやクマなど10種の猛獣について、展示用のおりと寝室の間を移動させる作業の担当を、1人から2人に増やして体制を強化するほか、週1回程度、安全対策のミーティングを開く。12月をめどに、おりに監視カメラを設置する予定。
引用;朝日新聞デジタル
過去に、今回の事件と同様な事件はあったのでしょうか?
動物園で猛獣に襲われた過去事件
2016年8月16日 群馬サファリパーク
クマに襲われたのはベテランの女性従業員の斎藤清美(46)さん。
左胸などをかまれており、搬送先の病院で死亡が確認された。
事故が起きたのは、このサファリの入り口からおよそ500メートル離れた日本ゾーンという場所だということです。
斎藤さんは、クマの飼育・展示エリアで従業員用の車の中にいたところを襲われたという。
車に乗って園内を巡回していた際、クマが運転席の窓に付いているパイプを突き破って襲い掛かってきた。
とても恐ろしい事件です。
2012年10月16日 富士サファリパーク
ゾウに襲われラオス国籍の男性飼育員(30)が死亡。
同署や同園によると、男性飼育員を襲ったのは18歳のメスのゾウらしい。
14日に子ゾウを出産したばかりで、24時間体制で管理していたとの事。
同日午前3時ごろに男性飼育員と別の飼育員が様子を見に行ったところ、興奮した様子のメスゾウが子ゾウを襲っていたため、止めようとおりの中に入った男性飼育員がゾウに胸などを踏まれたとの事。死亡した男性飼育員は昨年7月、ラオスから事故を起こしたメスゾウとともに来日したらしい。ラオスでもこのメスゾウを飼育しており、「ゾウの飼育歴は15年のベテラン」(パーク)だったらしい。
引用;ASKAの事件簿
2012年4月20日 秋田八幡平クマ牧場
女性従業員2人がおりから脱走したクマにかまれて死亡。
運動場は地下に掘られる形で高さ4.5メートルのコンクリートで囲まれていたが、冬期間に除雪した雪を運動場に投棄していたため壁際の一角に雪山ができており、この山を登って外へ出たものとみられる。
餌場で作業中の女性従業員(当時75歳)の悲鳴を聞きつけ、男性従業員(当時69歳)が駆けつけると、クマに襲われている女性従業員の姿があった。
もう一人の女性従業員(当時69歳)が倒れており、呼びかけたが応答はなかったため、男性従業員は秋田県警に通報した。
県警は正午過ぎ、地元の猟友会にクマの射殺命令(警察官職務執行法第四条)を下した。
2頭が餌場内に隠れたため難航したが、午後4時に脱走したクマ6頭は全て射殺された。
出典;wikipedia.
この事件が最も恐ろしい事件ではないでしょうか?
2008年6月7日 京都市動物園
おりを清掃中の飼育員の伊藤淳(40)さんがトラに襲われて死亡。
体重150キロのトラに襲われた伊藤さんを来園者が発見し、動物園の事務所に連絡した。伊藤さんはトラにお見合いをさせようとしていたという。
動物園の当局者がトラに麻酔銃を撃ち、伊藤さんを救出した。伊藤さんは頭部、顔、首、手に重傷を負っており、病院に搬送されたがまもなく死亡が確認された。
引用;AFP
2005年10月25日 富山市ファミリーパーク
飼育係の田村知弘さん(34)がクマに頭や左足などをかまれて死亡。
開園準備のために、飼育小屋から放し飼いエリアに移動させる作業中に、クマに襲われてしまったようです。
それ以前
〇2003年4月23日 九州自然動物公園「アフリカンサファリ」
男性職員が放し飼いのライオンにかまれて死亡
〇2000年2月3日 町田市の動物レンタル会社
アルバイト従業員が飼育しているベンガルトラにかまれて死亡。
非常に多くの事件がありますね。
猛獣ですから、1つ間違えると大惨事です。
ネットの反応
〇一般の企業でもリスクがある作業は一人作業をさせない。
動物園も運営が大変だとは思うが、最低限の安全確保はしてほしい。
〇トラは悪くないです。噛まれた方も悪くないです。
でも、知恵も道具もあるほうが気を付けないと。〇やっぱり猛獣だから襲われたら、かなり厳しいというかひとたまりもない。
〇どのような状況だったのか、この時点では調査中との事ですが…
猛獣を扱うにあたって、治療などの必要な事を行う際は、2人、または3人以上での作業をすべきで、基本的に猛獣がいる檻の中に入る事は飼育員としてはやってはいけない事です。もしそうであれば、これは飼育員の方の完全な作業ミスですが
この方の意識が無事戻っているのか、心配ではあります。引用;Yahoo!ニュース
本当に、過去に多くの事件があり、この教訓を生かせないのでしょうか?
動物園の職員の方は、最善の注意を払っているかと思いますが、僅かなミスや僅かな隙でこのような大惨事につながっているのが、心が痛みますね。
亡くなった古庄晃さんのご冥福をお祈り申し上げます。